Archives

『人間と青』80. 過去の記憶

過去の嫌な記憶。その記憶と向き合うことは、いつだってしんどい。だいぶ乗り越えてはきている。そう実感はしている。でもこれ以上の努力はできないので、あとは流れに身を任せよう。きっとわたしがおばあさんになる頃に

Read More

『人間と青』79. 異常高温による混乱

本日のナポリは三十九度。アイフォンの天気予報には、異常高温による混乱と警報が出ている。今日はおでかけする予定だったけれど、やめよう。おとなしく家にいよう。問題は高温だけではない。空気質も悪いイタリア。こん

Read More

『人間と青』78. 壊れたメトロノーム

また、左目の下がピクピクしている。この痙攣は一生続くのだろうか。一年のうちのほとんどがこの状態である。わたしは鏡を覗いた。ピクピクする神経を眺めながら、ビデオアートのようだと思った。この神経に色を加えて、

Read More

『人間と青』77. 薬も過ぎれば毒となる

日本ほど便利な国はない。日本ほどすべてに正確な国はない。でもそれは果たして、本当にわたしたちのためになっているのだろうか。ありとあらゆる商品が消費者目線でつくられ、電車はほんの少し遅れただけで謝罪のアナウ

Read More

『人間と青』76. カモメよ

カモメよ、そう、そこの空飛ぶカモメよ。わたしはどこに行くのだろう。わたしの人生は、一体どこに向かおうとしているのだろう。君は悠々と空を飛び、風に乗って、薄汚れた町を眼下に眺めながら、人間は愚かだと思うこと

Read More

『人間と青』75. 食べること

人間は食べないと死ぬ。これは飢え死についての話ではなく、食べ物があるのに、自らをそこに追いやってしまう精神性について。これは大袈裟なことではなく、空腹で今すぐ何かを口にしたいけれど、疲れて家に帰ることしか

Read More

『人間と青』74. ポンペイ

古代ローマの町に遊びに出かけたら、あまりにもリアルで現代的で、“あれ、あの店どこだったっけ?”みたいな感覚で。この町の時間は、本当に止まっているのだろうか。あきらかに動いているようにしか見えない。メインストリ

Read More