カモメよ
そう、そこの空飛ぶカモメよ

わたしはどこに行くのだろう
わたしの人生は
一体どこに向かおうとしているのだろう

君は悠々と空を飛び
風に乗って
薄汚れた町を眼下に眺めながら
人間は愚かだと思うことだろう

そう、
人間は愚かだ
この世界には
一番必要のないものかもしれない

それなのに人間は、
生まれてから死にゆくまで
何十年という月日をこの世で過ごす

それはなぜなのか
それがわかれば苦労はしない

カモメよ
そう、そこの空飛ぶカモメさん

こんにちは
さっきは呼び捨てにして悪かったね
たまには窓辺で休憩してみない?

わたしと話そう
人間には話し相手が必要なんだ

わたしと歌おう
“時代”なんてどうかしら