わたしの目にふとした瞬間に現れるナミダ
このナミダは
ある時間をきっかけに
今とは異なる精神世界へと連れていく
そのきっかけが悲しいことであるとは限らない
怒りであるとも限らない
それはとても楽しいひと時を過ごした後だったりもするし
そのきっかけが何もない時もある
だから何もわからない
コントロールなどすることができない
微笑みながら歌っていたあの曲も
さっきまで見えていたあの景色も
今とは違う姿に変わってしまう
まったく同じものが
正反対の世界へと移行していく
どこにいてもそれは同じ
日本だろうがイタリアだろうが
それでも
もとの世界に戻るきっかけが多いから
この生活を続けている
たぶんきっと
その美しい世界にまた出会えるから
この時間を生きている