イタリアは、至る所に水が湧いている
特にここローマでは、
少し歩いているだけで水汲み場にあたる

散歩中の犬も、喉が渇いたらその水を飲んでいるし、
ホームレスの人たちも水には困らない

つまりこの街に住んでいれば、
生き延びることができるということである

と言いたいところだが、
地球温暖化や衛生インフラの破壊によって、今後どうなるかわからない

かの有名なトレヴィの泉は、
遡ること、古代ローマのヴィルゴ水道にまで辿り着く

スペイン広場のバルカッチャの噴水はベルニーニの彫刻だし、
ディオクレティアヌス帝の公衆浴場は、ミケランジェロの設計により教会へと変わった

古代ローマから暗黒時代を経てルネサンス
この流れがいかに現代へと繋がっているのか⋯⋯

街の散策中に、
コロッセオの見学中に、
アッピア街道のサイクリング中に、
至る所で古代ローマに繋がる水を飲んできたけれど、

わたしは今日、
アパートメントからあえて水を汲みに出かけてみた

テベレ川の橋を渡ってポポロ広場に行くと、
いとも簡単に水汲み場発見

これは楽しい
しかも湧き水だから、夏でも冷たい

なんとも贅沢な遊びである