今日は書きたいと思うことがひとつもない
ふつうに楽しく過ごせた一日だったし、それなりに充実感もあったけれど、
もしかすると中身が平凡すぎたのかもしれない
読んだ本から得られたこともなにもない
これまでに一度も読了したためしがない作家がいて、
小説はダメでも紀行文ならわたしと共通点があるし読めるかも! と思って何度目かの挑戦をしたのだがやっぱり無理で、早い段階でページを捲るのをやめてしまった
作家の性格というのは、良くも悪くも本の内容に影響することをあらためて実感する
そう考えてみると、相性が悪すぎるがゆえに学びがあったとも言える
他者への憧れと自己とのあいだに距離があることを自我が認識することにより、その劣等感が逆からの要望(自我から自己)となって物語にまで感染するという学びである
そして、それが作家の個性にまでなり得るという学びである
しかし、この作家のファンの多さを考えたとき、
こんなにも劣等感を愛する人間が世界にいるのかと思うと、それはそれで考えさせられる
きっとわたしは今日、このくどすぎる“普通”に感染したのだ
これはある種のアートとも言えるだろう
くどすぎる普通に侵されてなにひとつ書きたいと思えないほど、脳が平凡になってしまったのだから