わたしにとって旅はなくてはならないもの
でも旅が日常化した人生を送っていると、それだけでは飽きてしまう
ずっと同じ場所で暮らしている時のような停滞感も生まれるし、
余程のことがない限り、何かに驚くこともない
ただ、その土地でしか味わえない日常があるので、
気分転換の振れ幅が大きくなる
美術館に飽きることもないし、美しさに出会える確率も格段に増える
これがわたしには必要なのだ
ただしデメリットもある
何か一つのことに集中するためには、まずその空間に慣れる必要がある
本を読むこともその一つ
わたしにはただでさえ、本を読める時期とそうでない時期が存在する
本は大好きなのに、いつでも読めるわけではない
読める時期に突入すると、何冊も読み続けられるのだが、
ここ最近は、精神がそのフェーズに入ったようでとても嬉しい
実のところ、本を読むことが一番、自分を成長させる糧となる
本は自分が今、生きていない世界を旅できる
知らないことが増えると、知りたいことも増えてくるし、
そこに現在の自分を加えることで、いつものありふれた日常がキラキラと輝き始める
これは、移動生活だろうがそうでなかろうが全く同じ
旅が日常になると、そんな日常にも旅が必要になるからだ
どちらが欠けても駄目だし、それはどの世界においてもそう
今、見えている景色は、
いつも同じに見えてもいつも違っても、同じ景色は二度とない
そのどれもが大切なのである