空がその日の心情を表わすとしたら
いや、その空によって心情が変わるとしたら
今日の空は、予期せぬ色を運んできたと言えるだろう
力強い風が、固まった絵の具を吹き飛ばすかのように
それは不意にやってきた
近頃にしては、温もりのある空だった
それは望んでいた青ではなかったけれど
この日のために開発されたピンクのようだった
夕刻だからとか、そんなことはどうでもよい
たとえば夜遅くに空を見上げたとして
その色が深い黒とは限らない
月光や星の数、はたまた何らかの現象によって
藍色にも紫色にも、ときには赤にも変化することだろう
その空がいつだって何だってそう見えたのなら
それが一寸先の心、すなわち未知なる脳ということであろう