現地時刻の2022年9月13日、
ヌーヴェルバーグの巨匠・ジャン=リュック・ゴダールが逝去した

ここ数年、わたしの人生に彩りを与えてくれた人々が皆、この世を去っていく
わたしが影響を受けてきたものは、そのほとんどが遠い昔に作られたもので、
だからゴダールのように、せめてその人物が生きている間に触れられる作品というのは、とても貴重だと思っていた

わたしももう40を超えているのだから、
20代半ば頃までに触れてきたものたちが、どんどん過去のものになっていくのも不思議ではない

でもそうやって、たくさん見てきたものの中から自然と選ばれたものに自分の核となるものが宿っていて、
それに気づいたのが38のときだった

ゴダールは正直、わたしの中で過去のものになっていたが、
彼が自殺幇助を選んだこと
これが最期までゴダールであったことを示してくれたように思う

つまりゴダールは死去したのだが、なぜか生き返ったようにわたしには感じた

人の死というのは不思議である