かの有名な老子の言葉、“足るを知る”
“足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り”から切り取られた言葉だが、
わたしはこの一説を、イマイチ理解することができない
“知人者智、自知者明”から始まり、“死而不亡者壽”で終わる
この思想自体は好きなのに、なぜだろう
今まさに体現している段階であり、だからまだ理解できないのかもしれない
わたしは他人を羨むことがあっても、
自分と誰かを比べて、自分を貶めることはしない
それは結果、自分に満ち足りているのでは? と思われそうだがそれは違う
ありのままの自分を、自分が受け入れているわけではないからだ
それに何かを学べば学ぶほど、自分の無知を思い知らされる
だから、とても葛藤する
でも、それで自分を卑下するわけではない
いや、正確には卑下することもあるのだが、
どこかでその位置を勝手に引き上げている自分がいる
満足していて、満足していない
でも満足している、満足していない
そのループなのである
高みを目指しているとか、そんなかっこいいものでもないし、
自分で自分を比較しているのだろうか
第二の人生の目標に、まだまだ辿り着けていないというのもあるだろう
しかし、この葛藤はきっと一生続くから、
この一説を、生きている間に体現することは難しいのではないか
こんなことを考える自分を、少しだけ恨む