お気に入りの食堂でランチを食べて
ぶらぶら帰り道を歩いていたら
バカンスに入ったと思っていた店が一軒開いていた

「あれ、開いているの? バカンスは?」
「はて?」
(あれ、わたしどっかの店と間違えたのかな⋯⋯)
「今晩、行きます」
「一人? 開店間際なら大丈夫だよ」

ということで行ってきた

どうやらわたしは
近くの店名が似ている店と情報を入れ違えていたらしい
その店も気になってはいたのだが⋯⋯

正直、今回の店に味は期待していない

この街で暮らし始めたころ、店の前を通って気になって調べたら
地元の人が集まる家庭料理の店で
観光客からのアンチコメントもたくさんある、そんな店

結果は思っていた以上に普通の味で
でも、居心地はよかった

観光客がこの店の接客態度について悪く書いている理由もわからなくはない

昼間に通ったときに話したオーナーらしき人物は無愛想だったし
きっとその人と、あの人のことが書かれているのだろう

それは予測できた

しかしである

わたしはバーを運営していたので
いや、それ以前にカフェでアルバイトをしていたときから
気むずかしい人に好かれる傾向があった

わたし自身も、皆が苦手意識を持つ人を苦手と思わない傾向がある

そんな性格なものだから、今回も相手に通じたのだろう

過剰な愛想のない
でも常連を大切に、相手を見て接客する
これぞ本当のイタリア人とも言える

認められれば、居心地のよい空間
この地での暮らしのコミュニティと一緒である