わたしが暮らす家は坂の上にあって
皆がハアハア言いながら上ってきて
そのうちの何名かが
玄関先にある段差に座って休憩していくのだけど

家で仕事をしながら一日過ごしていると
ここまでやってきた人々が皆、共通する言葉を発するので
それがなかなか微笑ましくて
クスクスっと部屋の中で笑ってしまう

それはごく普通の言葉で
面白い言葉でも何でもないのだけど

いつもその坂を上り下りしているわたしは
この坂の攻略法を身につけたので
少しだけ優越感に浸りながら

“あ、またやってきた”

そこに映る誰かさんの背中を眺めながら
なんでもない一日の
ちょっとした一コマを
今日も噛み締めているのであった

ちゃんちゃん