ヒエロニムス・ボス
この画家が描く天国と地獄に
もう何度、魅せられたことだろう

そして今日もまた
その何度目かの衝撃を受けた

生きうる限りの人間が想像するであろう地獄の世界を
彼はなぜあんなにもユニークに描いてきたのだろうか

自由を取り戻したルネサンスの時代
しかし、その自由の根底に
キリスト教ならではの秩序も感じる

ボスが描く天国の世界もまた
多くの画家が描いてきた天国とは一線を画す

地獄に落とされるような人間に魅せられて
その彼らに希望を与える天国の世界を
どこかに取り入れているように感じる

美や道徳の先入観から離れた思考というのは
普段の生活にもたくさん潜んでいる
眠るときに見る夢もまた
あらゆる思考を書き取って表現したものが多い

少なくともわたしが見る夢は
いつも結構シュールである